ヤ行
用語  読み方  意    味  対応英語 
焼きせっこう  やきせっこう  せっこう(二水和物)の結晶水の一部を仮焼脱水して得られる硫酸カルシウムの1/2水和物(CaSO4・0.5H2O,半水せっこう)。水硬性を有する。主用途は建築材,型材で,鋳込み耐火物用型材としても使用される。  plaster of Paris / calcined gypsum/plaster 
焼付け材 やきつけざい 熱間投げ込み補修材ともいわれ,炉内で加熱されると流動性を示し,損傷した凹部を埋める。さらに加熱されて硬化し,接着,結合する材料である。バインダーはピッチ系,樹脂系と水系がある。主に転炉の挿入壁,出鋼口周囲,炉底や電気炉炉底の補修に用いられる。 hot casting repair mix/ throwing type hot casting mix
ヤング率  やんぐりつ  弾性率のひとつで,通常Eで表される一次元の応力(σ)とひずみ(ε)に関する弾性率のこと。E=σ/ε。 →弾性率 Young's modulus
湯当たり  ゆあたり  溶融金属容器の底部に設けられ,注入される溶融金属が当たる部分。ほかの敷部の耐火材に比べて耐用性を高めた材が用いられたり,厚めに施工される。  impact zone / impact area
油圧プレス ゆあつぷれす 油圧シリンダにより加圧プランジャーを上下方向に動かし,金型内の材料を成形する形式の成形機。 hydraulic press / oilpress
融剤  ゆうざい  1)原料中に微量存在するか,又は添加により液相の生成温度を低下させる物質。 2)難焼結材の焼結助剤。 →フラックス flux
誘導加熱 ゆうどうかねつ 導電性の被処理物に渦電流を誘導して加熱すること。 induction heating
誘導炉 ゆうどうろ 電気炉の一種で,導電性の被処理物に渦電流を誘導して加熱する炉。おもに金属の溶解処理に用いられる。 →誘導加熱 induction furnace
遊離水分  ゆうりすいぶん  含水率で表わされ,常圧,110℃に耐火物を保持したときに蒸発する水分。それより高温で失われる結晶水とは区別される。  free water
遊離炭素  ゆうりたんそ  1)タール,ピッチ成分中の有機溶媒不溶分。2)SiCなどの化合炭素以外の黒鉛やガラス状炭素として遊離している炭素をいう。  free carbon
ULCC ゆーえるしいしい  超低セメントキャスタブルの略。一般のセメントキャスタブル(CC)に対しセメントの配合量を大幅に少なくしたキャスタブル。ASTMの規格ではセメント含有量が含まれるCaOの量(mass%)で1.0>CaO>0.2の範囲のものを指す。  ultra low cement castable
湯溜り(高炉の)  ゆだまり  高炉の朝顔部と炉底部の間をいい,溶銑や溶さいが溜まるところ。上部には送風羽口,下部には出銑口,出さい口がある。  hearth
ユニショベル  ゆにしょべる  転炉などの内張り耐火物の解体機。  uni-shovel
羊かん  ようかん  並形煉瓦(230×114×65mm)の幅(114mm)を約半分に縦割したような形状の煉瓦(230×57×65mm)。  soap shaped brick
溶さい樋  ようさいどい  出銑口から溶銑とともに流れてきた溶さい(スラグ)がスキンマーで分離されてから,ドライピットに導くための樋。ノロ樋,スラグ樋とも言う。  slag runner
溶射材料  ようしゃざいりょう  高温の火炎中で溶融され,炉壁に付着し,施工体となるように原料の化学成分・融点・粒度等を調整混合された比較的細かい粉体状混合物。  flame gunning material
溶射法  ようしゃほう  耐火物の分野では,被溶射物の表面に溶射ガンを用いて加熱,溶融した被覆材料を吹付けて被覆する方法。主として酸素-プロパンが熱源として採用され,炉の補修技術として適用されている。  thermal spraying/ flame gunning/ lavaflame
養生  ようじょう  キャスタブルに最適な硬化性能を発揮させるため,鋳込み直後の一定時間,温度や湿度などの周囲条件を調整する工程。 curing
溶銑樋  ようせんどい  出銑後の溶銑と溶さいとを分離した後に溶銑を流通させる樋。  iron trough
溶銑鍋  ようせんなべ  溶銑を高炉より製鋼炉に運ぶための鍋型容器。 hot metal ladle
溶銑予備処理  ようせんよびしょり  溶銑を転炉で精錬する前工程として脱硫や脱りん処理を行うこと。 hot metal pretreatment/pretreatment of hot metal
溶損  ようそん  耐火物などの材料が高温下で,化学的あるいは物理的に侵食されて寸法を減らすこと。→侵食  wear
溶融アルミナ  ようゆうあるみな  アルミナ原料を電気炉で溶融凝固させ,粒状・粉状にしたもの。研磨材用,耐火物原料があり,電融アルミナともいう。  fused alumina
溶融鋳込み法  ようゆういこみほう  耐火物の製造方法の一つで,電気炉で溶融した原料を鋳型の中に注入する。 fusion casting
溶融鋳込み耐火物  ようゆういこみたいかぶつ  溶融鋳込み法で製造された耐火物。電鋳煉瓦ともいう。 fusion-cast refractories
溶融シリカ/溶融石英 ようゆうしりか/ようゆうせきえい 珪砂・石英から製造されるSiO2純度の高い非晶質の原材料で,非常に熱膨張率が小さいため耐熱衝撃性が高く,また耐食性,耐熱性に優れる。製法としては原料粉末を2000℃以上の火炎中で溶解後冷却する方法や,CVD法,ゾルゲル法などがある。シリカガラス,石英ガラスなどともいう。 fused silica / fused quartz / silica glass
溶融シリカ耐火物  ようゆうしりかたいかぶつ  溶融シリカを主原料とした耐火物。非常に熱膨張率が小さく耐熱衝撃性が高いため,予熱しないで急激に熱をうける浸漬ノズル等に用いられる。  fused-silica refractories
横おち  よこおち  →横迫り煉瓦  arch brick
横迫り煉瓦  よこぜりれんが 主としてアーチや円筒形炉壁の築炉に使用するくさび形煉瓦で,並形煉瓦(230×114×65mm)の小口(114×65mm)の両短辺の寸法が異なる形の煉瓦をいう。横おちともいう。  arch brick
予熱帯  よねつたい  予熱室とほぼ同じ意味で使われ,一般的に連続窯の加熱帯の前に位置するゾーンをいう。ロータリーキルンの場合は原料が装入される始めの部分,トンネルキルンの場合は入口側の焼成帯入口までをいう。→連続窯 preheating zone/ precalcining zone