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カ行
用語 | 読み方 | 意 味 | 対応英語 |
開気孔 | かいきこう | セラミックス,耐火物などに存在する気孔のうち表面に通じているもの。開口気孔ともいう。 | open pore |
開孔機 | かいこうき | 高炉の出銑口閉塞材(マッド材)に孔をあけて出銑を開始させるための装置。→出銑口閉塞材,マッド材 | drilling machine/opening machine/taphole opening equipment/tapping machine |
解こう剤 | かいこうざい | 泥しょう中の粒子を分散させ泥しょうの粘度を低下させる添加剤。分散剤と同義。 | deflocculant/dispersing agent |
介在物 | かいざいぶつ | 金属精錬の過程で不可避的に生成する,あるいは取り込まれる酸化物などの非金属不純物の総称。鉄鋼プロセスの場合,鋳造後の凝固した鋼に残留したものを指す。 | inclusion |
改修(高炉の) | かいしゅう | 10数年操業し,高炉内部の耐火物損耗が激しくなったとき,吹き止めして煉瓦を積み替えること。日本では鉄皮金物や熱風炉などの付属設備も同時に更新されることが多い。 | furnace repairing |
海水マグネシア | かいすいまぐねしあ | 海水中に含まれるマグネシウムの塩化物,硫酸塩をCa(OH)2と反応させMg(OH)2として,抽出する。これを主にロータリーキルンで焼成して製造するマグネシア。同じ海水マグネシアでも焼成温度によって化学的な活性は異なる。 | sea-water magnesia |
灰長石 | かいちょうせき | アノーサイト(CaO・Al2O3・2SiO2)のこと。 例えば,シャモット煉瓦がCaOを含むスラグと反応して稼働面に生成する鉱物の一つ。 | anorthite |
回転侵食試験 | かいてんしんしょくしけん | スラグ,鋼,鋳鉄などによる侵食試験の一つ。回転炉に耐火物試験片を内張りし,酸素/プロパンの火炎で加熱しつつスラグ,鋼,鋳鉄などを溶融し,侵食試験を行う方法。回転ドラム試験ともいう。いくつかの耐火物を同時に内張りすることで化学的侵食と機械的摩耗に対する抵抗性を比較することができる。 | rotary erosion test |
回転窯 | かいてんがま | →ロータリーキルン | rotary kiln |
灰分 | かいぶん | 燃料や有機物,廃棄物などを燃焼させたときに固体として残る無機物質の割合。 | ash content |
界面活性剤 | かいめんかっせいざい | 界面の性質(界面張力,疎水性,親水性など)を変化させる混和剤。発泡性を利用したAE剤,疎水性粒子を,水中に分散させるための分散剤などとして利用される。 | surfactant |
カイヤナイト | かいやないと | Al2O3・SiO2の化学式で表される,シリマナイト族と呼ばれる三つの天然鉱物のうちの一つ。耐火物の原料。ほかの2つはシリマナイト,アンダルサイト。 | kyanite |
蛙目粘土 | がいろめねんど | 粘土中に多量の粗粒石英を有し,あたかも蛙の目のようにみえることからついた名前で,花崗岩の風化によって長石から変化したカオリナイト質粘土。水簸して陶磁器,耐火物の原料とする。 | gairome clay |
カオリナイト | かおりないと | いわゆる粘土鉱物の1種類。カオリン族鉱物の一つ。Al2O3・2SiO2・2H2Oの組成をもち,多少のFeを含むことがある。 | kaolinite |
カオリン | かおりん | カオリナイト,ナクライト,ディッカイト,ハロイサイトをカオリン族鉱物と称す。これらカオリン族鉱物からなる岩石又は粘土。主として製紙,陶磁器,耐火物原料。 | kaolin |
化学結合煉瓦 | かがくけつごうれんが | 化学結合剤を添加し,成形,乾燥又は低温熱処理した煉瓦。不焼成耐火煉瓦の別称。 | chemically bonded brick/ unburned brick |
撹拌用煉瓦 | かくはんようれんが | ロータリーキルンで被焼成物を撹拌し焼成効果を向上する目的でベースの煉瓦より高さを高くした煉瓦。リフター煉瓦ともいう。 | tumbling brick |
隔壁 | かくへき | 窯炉の各室間の仕切り壁。 | partition wall/ division wall |
かけ出し積み | かけだしづみ | 壁の煉瓦積みにおいて垂直面の外側へ張り出した状態に積むこと。はね出し積みともいう。 | corbelling |
かさ迫り | かさぜり | ドーム型のアーチ | dome arch |
かさ密度,かさ比重 | かさみつど,かさひじゅう | かさ密度:物質の質量をかさ容積(真容積+密閉気孔+開気孔)で除した数値。かさ比重:かさ密度と4℃,1気圧の水の密度との比(無次元)。実用上はどちらも同じ意味で使用。 | bulk density/ bulk specific gravity |
かさ容積 | かさようせき | 真容積+密閉気孔+開気孔のこと。外形の容積。 | bulk volume |
可使時間 | かしじかん | 水の添加と混練により流動性を得たキャスタブル耐火物が,凝結により流動性を失い施工が困難になるまでの時間。 | workingtime/pot life/castable time/usable time |
荷重軟化試験 | かじゅうなんかしけん | 一定荷重(JISでは圧力単位の0.2MPaと定めてある)下で,一定昇温速度で耐火物を加熱し,最も膨張した高さ(軟化開始点:T1)に対して2%,20%軟化圧縮する温度(それぞれT2:T3)などを測定する試験。 | refractoriness under load test |
荷重軟化点 | かじゅうなんかてん | 荷重軟化試験において,試料が軟化開始点から2%,20%軟化圧縮された時の温度のこと。荷重軟化温度ともいう。 | refractoriness under load |
仮焼 | かしょう | セラミックス,耐火物の原料あるいは,原料混合物を加熱して結晶水の離脱,有機物の燃焼,炭酸塩の分解,複酸化物化などを行う操作。 | calcination |
仮焼アルミナ | かしょうあるみな | ボーキサイトから水酸化アルミニウムを析出させ,ロータリーキルンで1200から1300℃で焼成したアルミナ。そのまま耐火物の原料になるほか,電融アルミナ,焼結アルミナの原料にもなる。 | calcined alumina |
仮焼帯 | かしょうたい | 炉のなかで,セラミックス,耐火物の原料あるいは,原料混合物を加熱して結晶水の離脱,有機物の燃焼,炭酸塩の分解,複酸化物化などを行う部分のこと。 | calcining zone |
ガースギア | がーすぎあ | ロータリーキルンを回転させるためにキルンに付いている歯車。 | girth gear |
カセッテンブリック | かせってんぶりっく | カーボン焼成炉のさやを構成する異形耐火煉瓦。 | cassetten brick |
可塑性 | かそせい | 粘土などにみられる,加圧すると変形し力を除いた後もそのままの形状に留まる性質。 | plasticity |
型板 | かたいた | 煉瓦切断加工時に使用する定規となる板。 | cutting rule for brick |
活性アルミナ | かっせいあるみな | 触媒などに使う活性アルミナ(activated alumina)とは異なり,セラミックス業界で焼結活性に優れたスリップ用アルミナ超微粉をキャスタブル用に転用したものをさす。中心粒径は,0.5~数μmのものが多い。 | reactive alumina |
カテナリアーチ | かてなりあーち | 懸垂線(鎖の両端を持って垂れ下げた線)を逆さにしたアーチ構造で,力学的に安定したアーチであるが,形が難しい上,スペースを取るので特別な場合以外は使われない。 | catenary arch |
稼働面 | かどうめん | 炉内に内張りされた耐火物の表面で,雰囲気ガス,焼成用原料,溶融金属,溶融スラグなどにさらされてる。 | hot face |
角欠け | かどかけ | 煉瓦の角及び,りょうの一部が破壊剥離等によって損失すること,その状態。 | edge defect/ corner defect |
カートップ煉瓦 | かーとっぷれんが | 各種台車型炉の台車炉床耐火煉瓦。 | car top brick |
ガニスター | がにすたー | アメリカ東部に産する,砂岩質の石英を主成分とする珪酸質岩石。珪石煉瓦の原料となる。 | ganister |
加熱炉 | かねつろ | 鋼片を圧延や鍛造に適当な温度まで加熱するための炉。 | reheating furnace |
カーボンファイバー | かーぼんふぁいばー | レーヨン,ポリアクリロニトリル(PAN),ピッチなどを原料とし,紡糸,炭素化(黒鉛化)して造った繊維状炭素材料。航空宇宙用,スポーツ用として使われている。 | carbon fiber |
カーボンブラック | かーぼんぶらっく | 炭化水素をガス状あるいは霧滴状にし,それを不完全燃焼,熱分解して得られる無定形炭素粉末。数nm~数百nmの粒子径。最も身近で最大の用途が車のタイヤゴムの補強材。カーボン質の定形耐火物及び不定形耐火物で使われることがある。 | carbon black |
カーボンブロック | かーぼんぶろっく | コークス,無煙炭などの炭素質原料を主成分とする大型の焼成煉瓦。高炉の炉壁・炉底,キュポラの炉壁などに使用される。 | carbon refractories/ carbon block |
窯 | かま | ガス,電気,各種燃料などを熱源とし耐火性の内張りをした加熱用設備。陶磁器,ガラス,セラミックス,耐火物,金属,食品,廃棄物などの原料や製品などの乾燥,加熱に使用される。明確な区分はないが,慣習的に窯はkiln,炉はfurnaceと訳されている。 | kiln/ furnace/ oven |
ガラ | がら | → スラグ | slag |
ガラス状炭素 | がらすじょうたんそ | 熱硬化性樹脂,砂糖,セルロース,ポリ塩化ビニリデンなどの炭素化によって得られる。破断面が通常のガラスのような貝殻状模様を呈することからついた名称。強度,硬度が高く,ガス不透過性などの特性を持つ。 | glassy carbon |
ガラス繊維 | がらすせんい | 直径が数μmから数十μmの繊維状のガラス。長繊維と短繊維がある。 | glass fiber/ fiber glass |
空積み | からづみ | 煉瓦同士の隣り合う面にモルタルをつけずに施工する煉瓦積み。このときの目地を空目地という。 | dry masonry/ checker(work) |
空目地施工 | からめじせこう | →空積み | bricking without join material |
仮積み | かりづみ | モルタルをつけず,目地代を設けながら出来上がりと同じ状態にして煉瓦を積み上げて,完成状態を確認すること。 | preliminary brick laying |
か粒 | かりゅう | 粉体の流動性を改良して取り扱いを容易にするため,一次粒子をある大きさに集合させた状態のもの。 | granule |
カルサイト | かるさいと | 方解石(CaCO3)。ガラス状の光沢を示し,光の複屈折が著しい。 | calcite |
カルシア | かるしあ | 酸化カルシウム(CaO)。石灰,生(き)石灰,ライムともいう。融点,沸点とも高く,真空中では極めて安定であるが,通常の精錬用内張り耐火物としては消化性と酸性酸化物とのフラックス化の問題がある。鉄鋼精錬では造さい材として用いられる。 | calcia |
カルシア耐火物 | かるしあたいかぶつ | カルシアを主成分とする耐火物。熱力学的に安定なため,特殊金属,高純度金属精錬に用いられる。ただし,大気中では消化性の問題がある。原料は石灰石(CaCO3を50mass%以上含む堆積岩でわが国で豊富に産出する)。 | calcia refractories |
緩結 | かんけつ | セメント用語。凝結時間の長いこと。急結の反対語。 | slow setting |
乾式加圧成形 | かんしきかあつせいけい | 添加水分,バインダーの少ない配合原料を使用して成形する方法。 | dry pressing |
乾式スタンプ | かんしきすたんぷ | 粒度配合した不定形耐火物を水分を加えずに乾燥した状態で充填施工すること。 | dry ramming/ dry stamping |
乾式吹付け | かんしきふきつけ | 耐火材を乾燥状態で圧送し,ノズルあるいはその周辺で水及び急結剤と混合して吹付け施工する方法。 | dry gunning |
環状管 | かんじょうかん | 高炉の炉体を,取りまくように設置されている環状の熱風管。 | bustle pipe |
含水率 | がんすいりつ | 材料中に含まれる水分の割合。含水物の重量を基準にして表わす場合が多い。 | water content |
かんらん石 | かんらんせき | →オリビン | olivine |
環流管 | かんりゅうかん | RH脱ガス炉の槽底に設けられた浸漬管への接続部分の呼称。 | snorkel |
機械的スポーリング | きかいてきすぽーりんぐ | スポーリングの一種で,機械的な力が原因で破壊がおこる。例えば,膨張代が不十分なため耐火物に大きな内部応力が生じ亀裂や剥落が発生すること | mechanical spalling |
偽凝結 | ぎぎょうけつ | セメントを水と練り混ぜたとき急速に一時的に流動性を失いこわばる現象。混練すると再び流動性を回復する。 | false setting |
気孔 | きこう | 製品組織中の小さな孔。外部に通した開(口)気孔と(密)閉気孔とがある。 | pore |
気孔径分布 | きこうけいぶんぷ | 気孔径の分布状態。細孔分布,気孔分布,孔径分布などの表現も用いられる。 | pore size distribution |
気硬性耐火モルタル | きこうせいたいかもるたる | 化学結合剤を添加したモルタル。室温で硬化し強度を発現する。 | air-setting refractory mortar |
気孔率 | きこうりつ | 耐火物に含まれる空隙部分を外形容積に対する百分率で表した値。その密閉気孔,開口気孔の取り方により真気孔率,(密)閉気孔率,見掛気孔率などがある。 | porosity |
素地面 | きじめん | 溶融ガラスの表面に一致するガラス槽窯を一周する水平線。溶融させたガラスの表面のこと。 | flux line/ metal line |
キッシュ黒鉛 | きっしゅこくえん | 溶銑中から析出する鱗片状の黒鉛。かつては精製して耐火物原料とした。 | kish graphite |
ギッター煉瓦 | ぎったーれんが | 蓄熱室内に使用される熱交換用の格子積みの煉瓦でギッターはドイツ語(gitterstein:格子煉瓦)からきている。 | checker brick |
ギブサイト/ハイドラルジライト/水ばん土石 | ぎぶさいと | アルミナの3水和物の一つ。化学式Al2O3・3H2O | gibbsite/ hydrargillite |
キャスタブル耐火物 | きゃすたぶるたいかぶつ | 耐火性骨材とアルミナセメント等を混合した粉(粒)状の耐火物で,水和性又は化学結合性を有し,鋳込み,ラミング,吹き付け等の方法で施工される。近年超微粉や解こう剤を使用した高強度の低セメントキャスタブルが広く用いられている。突き固め等の施工も可能になる。 | castable refractories |
キャスティング | きゃすてぃんぐ | →鋳込み | casting |
キャナル | きゃなる | 板ガラス製造用などの大型タンク窯の一部の名称で,清澄槽又は冷却槽から成形機へガラスを導く溝の部分をいう。 | canal |
キャラクタリゼーション | きゃらくたりぜーしょん | 物質の組成と構造(結晶及び組織)を明らかにすること。 | characterization |
キャンペーン | きゃんぺーん | 主な修繕までの炉の稼働期間。 | campaign |
球形アーチ | きゅうけいあーち | →ドームアーチ | dome arch |
急結 | きゅうけつ | セメントやキャスタブル等が急激に凝結すること。緩結の反対語。このような作用をもつ材料を急結剤という。 | quick setting |
急硬 | きゅうこう | 短時間で大きな硬化強度を発現すること。急激に凝結する急結とは異なる。 | quick hardening |
吸水率 | きゅうすいりつ | 煉瓦を水に浸して十分水を吸収させたときの水の質量と煉瓦の質量との比を百分率で表した値。 | water absorption |
休風 | きゅうふう | 高炉炉体や付属設備などの故障,修理そのほかの事故のために送風(操業)一時中止すること。 | blowing down |
キュポラ | きゅぽら | 主として鋳鉄鋳物の製造のために,銑鉄や鉄くずを溶解するシャフト炉。小型溶鉱炉に似ているが,装入物は銑鉄,鉄くず,コークス及びコークス灰分をスラグとして分離させるための少量の石灰石で,下部の羽口より風を送り,コークスを燃焼させて銑鉄,鉄くずを溶解する。 | cupola |
凝結 | ぎょうけつ | セメントペーストやセメントを含む耐火物が水和反応の進行に従って可塑性を失い,一定の形状を保持するようになった状態。 | setting |
凝こう剤 | ぎょうこうざい | 泥しょう中の粒子を凝集させ粘度を増大させる添加剤。 | flocculant |
凝集 | ぎょうしゅう | コロイドやサブμmサイズの微細粒子が複数個集合すること。このような作用をもつ材料を凝集剤という。 | coagulation/ cohesion |
共晶 | きょうしょう | 液相から同時に析出する2種類以上の結晶混合物。 | eutectic crystal |
共晶点 | きょうしょうてん | 共晶を生ずる温度。共融点ともいう。 | eutectic point |
強熱減量 | きょうねつげんりょう | 乾燥した原材料を1000℃前後の温度条件に加熱した場合の減量百分率。灼熱減量ともいう。 | loss on ignition |
切付け | きりつけ | アーチの円周などの曲面に沿って煉瓦を積む場合,この曲率に合せて煉瓦を加工(切断)し,積むこと。 | brick cutting for around the arch |
キルンシェル | きるんしぇる | 炉体を構成する耐火構造物の外周の鋼板製等の外皮のことで,シェルあるいは鉄皮という場合もある。→炉殻 | kiln shell |
均熱炉 | きんねつろ | 製鋼と分塊圧延の中間に位置し,圧延可能温度まで鋼塊を均一加熱する炉である。しかしながら,連続鋳造方式(CC)が普及し連鋳化率が約90%に達している我が国では均熱炉の使用が少なくなってきている。 | soaking pit |
空気分離 | くうきぶんり | 空気又はほかのガスの流れによって,粒子を分別する方法。 | air separation |
空気連行剤 | くうきれんこうざい | コンクリート中に微細な気泡を多量に均一に分散させる界面活性剤。AE剤ともいう。 | air-entraining admixture |
クォーツ | くぉーつ | →石英 | quartz |
矩形煉瓦 | くけいれんが | 並形煉瓦,半枚煉瓦など直六面体の形状をもつ煉瓦。 | rectangular fire-brick/ rectangular refractory shapes / straight brick |
くし迫り | くしぜり | →スプラングアーチ | sprung arch |
グラウトポンプ | ぐらうとぽんぷ | 圧入施工に用いられるポンプの一種で,セメント液(モルタル)を窯炉の煉瓦欠落部などに注入する。 | grout pump |
クラウンアーチ(ガラス窯の) | くらうんあーち | ガラス槽窯の溶解槽,あるいは蓄熱室などの迫り天井をいう。 | crown arch |
グラスウール | ぐらすうーる | 繊維長の短いガラス繊維を綿状にしたもの。 | glass wool |
クリープ/クリープ試験 | くりーぷ/くりーぷしけん | 一定応力下で材料が時間とともに変形する現象及びその試験。耐火物では高温,圧縮応力下で測定されることが多い。 | creep/creep test |
グリーン密度 | ぐりーんみつど | 素地(しらじ)の密度。 | green density |
クリストバライト | くりすとばらいと | シリカの多形の一つ。鱗珪(りんけい)石ともいう。石英の焼成によって生じる。 | cristobalite |
クリソタイル | くりそたいる | 温石綿。蛇紋石系のアスベスト。化学式3MgO・2SiO2・2H2O。断熱・建築材料。2006年9月以降は製造,使用とも禁止。→アスベスト | chrysotile |
クリプトル炉 | くりぷとるろ | 炭素質粒状発熱体を用い通電加熱する炉。 | cryptol furnace |
クリンカー | くりんかー | 硬焼成品。焼塊。海水マグネシア,ドロマイトなどを高温焼成した塊,粒状物。 | clinker |
クリンカークーラー | くりんかーくーらー | キルンより排出されるクリンカーを急冷却する装置。冷却法には,グレードクエンチング方式,プラネタリー(サテライト)方式,ロータリー方式などがある。 | cooler(air quenching cooler)/ planetarycooler/ rotary cooler |
クレージング | くれーじんぐ | 網目状の表面亀裂。 | crazing |
クレーボンドキャスタブル | くれーぼんどきゃすたぶる | 粘土の解こう・凝こう作用を利用して流動,硬化性をもたせたキャスタブル。 | clay-bonded castable |
黒芯 | くろしん/こくしん | 焼成時に煉瓦の内部が酸素不足となり,不純物の炭素が焼けずに残ったため黒色を呈する部分のこと。 →あんこ | black core/ black heart |
グロッグ | ぐろっぐ | 含水珪酸塩質原料等を焼成した粒,塊状の耐火原料。→シャモット | grog |
クロマイト | くろまいと | クロム鉄鉱ともいう。化学式 FeO・Cr2O3 | chromite |
クロム・マグネシア質耐火物 | くろむ・まぐねしあしつたいかぶつ | →マグネシア・クロム質耐火物 | chrome-magnesite refractories |
クロム鉱/クロム鉄鉱 | くろむこう/くろむてっこう | クロムスピネルを主成分とする鉱石。 | chrome ore/ chromite |
クロム質耐火物 | くろむしつたいかぶつ | 酸化クロムを主成分とした耐火物。アルミナ,ジルコンなどを含むことがある。耐食性が高く,ガラス窯のスロートなどに使用される。 | chrome refractories |
クロムスピネル | くろむすぴねる | RO・(1-x)R'2O3・xCr2O3(R,R'はMgあるいはFe)で示されるスピネル。クロム鉱の主成分。 | chrome spinel |
クロムフリー耐火物 | くろむふりーたいかぶつ | マグクロ等のクロム含有耐火物の代替品として開発されたクロム不含の高耐食性耐火物の総称。特定の材質を指してはいない。 | chrome-free refractories |
珪灰石 | けいかいせき | ワラストナイト。化学式CaO・SiO2 | wollastonite |
珪岩 | けいがん | 粒状石英の集合体よりなる岩石。 | quartzite |
蛍光X線分析 | けいこうえっくすせんぶんせき | 物質にX線を照射すると物質中に含まれる元素に特有な波長のX線を発生する。これを蛍光X線と呼び,これを解析することにより定性・定量分析する方法。 | X-ray fluorescence spectrometric analysis |
珪酸塩 | けいさんえん | SiO2と金属酸化物からなる化合物の総称。 | silicate |
珪酸カルシウム保温材 | けいさんかるしうむほおんざい | 硬質の成形保温材の代表的なもので軽量で断熱性能の優れたもの。JISでは耐熱性が650℃と1000℃で保温板,保温筒がある。 | calcium silicate insulating material |
珪酸三カルシウム | けいさんさんかるしうむ | 3CaO・SiO2の組成を有するものでポルトランドセメントクリンカーの最重要水硬性成分である。トライカルシウムシリケートともいう。 | tricalcium silicate |
珪酸二カルシウム | けいさんにかるしうむ | 2CaO・SiO2の組成を有するものでポルトランドセメントクリンカー鉱物中のビーライト(ベリット)の主構成化合物である。ダイカルシウムシリケートともいう。 | dicalcium silicate |
経時変化 | けいじへんか | 不定形耐火物などで,保存期間中に施工性,硬化特性などが設計特性から変化すること。Deteriorationが,よく使われる。 | deterioration with time |
珪砂 | けいしゃ | 石英の含有率が約90mass%以上である砂。 | silicate sand |
傾斜スロート | けいしゃすろーと | ガラス槽窯で上向き侵食を軽減する目的で清澄槽(refiner)側に上昇傾斜をつけたスロート。 | sloping throat |
軽焼ドロマイト | けいしょうどろまいと | ドロマイト鉱石を900℃前後で焼成した活性の高いドロマイト系原料。製鋼スラグの調整剤等に用いられる。→仮焼,死焼ドロマイト | soft-burned dolomite / doloma /light-burned dolomite |
珪石 | けいせき | 珪酸を主成分(70mass%以上)とする鉱石の総称。 | silica rock |
珪石煉瓦 | けいせきれんが | 珪石を主原料とした煉瓦。珪酸が90mass%以上で熱風炉,コークス炉等に用いられている。 | silica brick |
傾斜部 | けいしゃぶ | → 絞り | cone |
軽焼マグネシア | けいしょうまぐねしあ | マグネサイト,水酸化マグネシウムなどを1400℃以下の温度で焼成した活性の高いマグネシア。塩基性耐火物のバインダー等に用いられる。 →仮焼,死焼マグネシア | soft-burned magnesia/ light-burned magnesia/ activated magnesia |
珪藻土煉瓦 | けいそうどれんが | 珪藻土を主原料とした断熱煉瓦。 | diatomite brick |
傾注樋 | けいちゅうとい | 高炉溶銑樋の末端にあり,出銑口から流れてきた溶銑を傾斜を切り替えることにより左右に分配し,溶銑鍋や混銑車に注入する樋。 | tilting spout |
軽量キャスタブル耐火物 | けいりょうきゃすたぶるたいかぶつ | 水硬性不定形断熱材の一種で軽量耐火骨材に水硬性セメントと作業性を賦与するための添加剤を配した材料。 | light-weight castable refractories |
軽量耐火物 | けいりょうたいかぶつ | かさ密度の低い耐火物 (断熱煉瓦,軽量キャスタブル)。 | light-weight refractories |
結合剤 | けつごうざい | 耐火物の主原料を結合し強度を発現させる為に調合・混合あるいは混練段階で加えられる有機質又は無機質の添加物。 | binder |
結合水 | けつごうすい | 自由水に対して水和などの結合状態にある,簡単に除去できない水。結晶水と同義で使われることも多いが,層間水,構造水(OHの形で含まれる),吸着水も結合水にいれる。→自由水 | combined water |
結合粘土 | けつごうねんど | シャモット煉瓦等を成形する際シャモット自体に結合力がないので可塑性,付着性のある結合剤として用いられる粘土。 | bonding clay |
結合部 | けつごうぶ | 粒子を結合する物質部分。マトリックス。 | bond part / matrix |
結晶水 | けっしょうすい | 結晶化合物の中で,特定の位置に一定の化合比で含まれる水。加熱で段階的に脱水され,結晶構造も変化する。耐火物においてはセメント水和物などが代表例。 | crystal water |
ケミカルボンド耐火物 | けみかるぼんどたいかぶつ | 珪酸塩やりん酸塩等をバインダーとした耐火物。 | chemically bonded refractories |
ゲル化 | げるか | ゾル(コロイド分散系)が,固化したものをゲル,固化することをゲル化という。転じて,コロイドよりも粗いサスペンジョンの固化もゲル化という場合もある。水ガラスは酸と反応してゲル化するため,不定形耐火物のバインダーとして利用されている。 →水ガラス | gelation |
けれん | けれん | 両刃,たがね,ハンマー等で耐火物表面の粗削りを行って必要な形にしたり,不用部分を除去すること。 | cutting / abrasive blasting |
減水剤 | げんすいざい | 粒子の分散を促進し,流動性を高めたり,同じ流動性を得るために低水分化を可能とする物質。コンクリートやキャスタブルの混和剤の一種,セメントの分散剤と同義,低セメントキャスタブルの分散剤の意味で使われることもある。リグニンスルホン酸塩,オキシカルボン酸塩,多価アルコール等。 | water-reducing admixture |
懸垂式天井 | けんすいしきてんじょう | 吊り煉瓦,吊り金具を介して支えビーム,主ビームに吊られる構造の天井。水平(→水平吊り天井),傾斜,アーチ(→サスペンションアーチ)の各種方式がある。 | suspended roof |
減率乾燥 | げんりつかんそう | 含水物を乾燥するとき,含水量の時間変化(乾燥速度)が,時間とともに減少する期間。 | decreasing rate of drying |
高アルミナ質耐火物 | こうあるみなしつたいかぶつ | アルミナ・シリカ質耐火物でアルミナの量が約45mass%以上で耐火度がSK35以上の耐火物の総称。 | high-alumina refractories |
高温強さ | こうおんつよさ | 材料の高温下での強さ。圧縮強さ,曲げ強さ,引張り強さ等がある。→熱間強さ | high temperature strength |
硬化 | こうか | 固化過程のうち,流動性がなくなりつつある前段階を凝結として,後半の完全固化,強度発現期間を硬化とするのが一般的である。 | hardening |
こうがい迫り | こうがいぜり | 蓄熱室の格子積み煉瓦を支える一連のアーチをいう。 | rider arch |
硬化剤 | こうかざい | キャスタブルの粒子間で粒子間を結びつける物質。アルミナセメント,水ガラス,りん酸塩,水硬性アルミナ等。 | hardening agent |
鉱化剤 | こうかざい | 結晶化や焼結効果を高める添加剤。 | mineralizer |
工業炉 | こうぎょうろ | 工業的なプロセスにおける加熱・溶融・乾燥・焼成・焼却・分解・反応・精錬・熱処理などの用に供される装置をいう。工業炉には各業界や使用目的などによって多くの種類が有る。 | industrial furnace |
硬質炭素 | こうしつたんそ | カーボンブラック等のように処理温度を上げても黒鉛化が進まない炭素材 → 難黒鉛化性炭素。 | hard carbon |
格子積み | こうしつみ | 格子状に煉瓦を積むこと。チェッカー積みともいう。熱風炉,ガラス槽窯の蓄熱室に熱交換用として積まれる。 | checker (working) |
硬焼/死焼 | こうしょう/ししょう | 原料をできるだけ不活性にかつ安定するように高温で長時間焼成すること。塩基性耐火材料の製造に用いられる。 | hard-burned/dead-burned / dead-burning |
合成原料 | ごうせいげんりょう | 天然原料に無い特性を満足させるために人工的に造られた原料。 | synthetic raw material / man-made rawmaterial |
剛性率(せん断弾性率) | ごうせいりつ(せんだんだんせいりつ) | 弾性限界内でずれ変形した材料が受けたせん断応力を,材料に生じたせん断ひずみで除した値。 | modulus of rigidity |
構造的スポーリング | こうぞうてきすぽーりんぐ | 耐火物自体の内部構造変化,熱膨張,収縮,ガラス化,スラグの浸透等に影響されて起こるスポーリング。耐火物の変質層と原層との境界部が割れる現象。 | structural spalling |
紅柱石 | こうちゅうせき | →アンダルサイト | andalusite |
こう鉢 | こうばち | 被熱物を炎やダストから保護するための耐火性のケース。さやともいう。 | sagger |
恒率乾燥 | こうりつかんそう | 含水物を乾燥するとき,含水量の時間変化(乾燥速度)が一定の期間。 | constant rate of drying |
高炉(溶鉱炉) | こうろ(ようこうろ) | 鉄鉱石や処理鉱石,コークスを炉の上部から投入し,羽口から高温の熱風を吹込み,銑鉄を製造するたて型炉。 | blast furnace |
高炉水砕スラグ | こうろすいさいすらぐ | 高炉の溶融スラグを水で急冷して得られるガラス状の物質。主に高炉セメントの原料。 | granulated blast furnace slag |
黒鉛 | こくえん | 炭素の多形の一つ。耐熱衝撃性が大きく,スラグと濡れ難くくこれらに対する耐食性が強いことから耐火物の重要な原料。電極,潤滑剤にも使われる。 | graphite |
黒鉛質耐火物 | こくえんしつたいかぶつ | 黒鉛,又は黒鉛と粘土とを主原料とした耐火物。るつぼ,ストッパー等がある。→カーボンブロック | graphite refractories / plumbago refractories |
コークス炉 | こーくすろ | 石炭を1000℃に加熱・乾溜してコークスと石炭ガスを製造する炉。本体は上部に炭化室と燃焼室が交互に配列され,下部に廃熱回収室が設置された炉。 | coke oven |
小口 | こぐち | 煉瓦の最小の面のことで,こば(こば面,小口面)ともいう。並形煉瓦では65×114mmの面。 → こば | header / rowlock / short end |
小口抱き | こぐちだき | 標準形煉瓦の小口面を迫りの抱き口とした,迫り受け煉瓦。 | header skewback brick |
小口積み | こぐちつみ | 平積みの一種で,煉瓦の平(ひら)(最大面,並形では230×114mmの面)を上下に据え,小口(最小面,並形では114×65mmの面)が正面に現れる煉瓦積みのこと。ドイツ積みともいう。 →平積み | header bond / header course / heading bond |
コーディエライト/菫青石 | こーでぃえらと/きんせいせき | 天然又は人工のマグネシウム・アルミナ・珪酸塩。化学式2MgO・Al2O3・5SiO2。低熱膨張性のため耐火物,セラミックスの主要構成成分とすることがある。 | cordierite |
固定炭素 | こていたんそ | 炭素原料の中で炭素製品を作るのに有効な炭素成分。全体から灰分及び易揮発成分を除いた成分。 | fixed carbon |
コーティング | こーてぃんぐ | 1)炉内壁に材料を塗布して,スポーリング及び溶液等の侵食に強い耐火物表面を形成する方法。2)ロータリーキルンの耐火物表面にクリンカー成分やダストが溶融あるいは半融状で付着する現象。 | coating |
コーティング耐火物 | こーてぃんぐたいかぶつ | 物体の表面にこて塗り,吹付け等によって施工し,耐火皮膜を形成するための耐火物。 | coating refractories |
コーティング脱着帯 | こーてぃんぐだっちゃくたい | ロータリーキルンの耐火物表面にクリンカー成分やダストが付着→堆積→脱落→付着→…を繰り返す部分。単に脱着帯という場合もある。 | transition zone |
コニカルドーム | こにかるどーむ | アーチ下部とコニカル上部がドームに合成された形状の天井半球ドームアーチの変形型。 | conical dome |
こば | こば | 直方体(類似形状含む)煉瓦の互いに向い合う最小の2面(小口面)。並形煉瓦では65×114mmの面。 | header / rowlock / short end |
こば迫(ぜ)り形煉瓦 | こばぜりがたれんが | くさび形異形煉瓦(落ち煉瓦)の一種で,並形の両側面(長手,65×114mmの面)が厚さ方向に2面とも等分の角度で傾斜し,せばまっている形状の煉瓦。 | rowlock brick |
こば積み | こばづみ | 煉瓦の長手(並形では230×65mmの面)を上下に据える積み方。小口(最小面,並形では65×114mmの面)が正面に現れる積み方をこば立て積み,平(ひら)(最大面,並形では114×230mmの面)が正面に現れる積み方をこば平張付け積みという。 | rowlock header course |
ゴブ | ごぶ | ガラス溶融窯のフォアハースの先端,オリフィスから溶融ガラスがフィーダーの作動で押し出され,規定の質量,大きさと形状に,はさみで切り落された高温度のガラスの塊。プレス,ブローなどを経てガラス製品になる。 | gob |
固溶体 | こようたい | 化学組成が変化しても結晶構造がもとのまま保たれる固相のこと。格子点にある原子の一部を異種原子で置換して組成を変える置換型固溶体と,格子の間隙に異種原子が不規則に介在する侵入型固溶体がある。 | solid solution |
コランダム(鋼玉) | こらんだむ(こうぎょく) | Al2O3の化学式で表される鉱物で,α-アルミナと同意。アルミナの1200℃以上における唯一の安定形。 | corundum |
コロージョン | ころーじょん | →侵食 | corrosion |
コーンクラッシャー | こーんくらっしゃー | 円錐状の外筒と内筒からなり同心的に回転する内筒により破砕又は粉砕する機械。 | cone crusher |
混銑車 | こんせんしゃ | 溶銑を高炉から製鋼炉まで運ぶ,横長円筒の中央部分を膨らませたようなタンク型容器の両端に台車をつけた車両。トピードカーともいう。 | torpedo car /torpedo ladle /hot metaltransfer ladle |
混銑炉 | こんせんろ | 高炉からの溶銑の貯蔵及び均一混合化をはかり,製鋼炉に装入するための炉。最近では大型の混銑車に置き換わっている。 | hot metal mixer /mixer |
混練 | こんれん | 粉体に水,バインダ-などの液状物質を十分なせん断力を加えるように練り混ぜ,可塑性を付与する操作。 | kneading /mixing |
混和剤 | こんわざい | モルタル,キャスタブル,コンクリートの混練性状や施工時の作業性の向上に用いるもので,セメント,水,骨材以外の材料である混和材料のうち,薬品的に少量混和するもの。混和材ともいう。AE剤,減水剤,遅延剤,促進剤,防水剤などがある。 | admixture |